2. じゃんけんゲームで使用されているコードを学習する
次にじゃんけんゲームで使用されているコードを学習します。
基本構文の構成
じゃんけんゲームがどのような基本構文から構成されているのかを簡単に確認しておきましょう。コメントを除く10の基本構文で作られていることがわかると思います。
コードの分類
これらの基本構文は大分類としては型、演算子、制御、組み込み関数に分類できますが、次のコードの番号の順番に従って体系的に学習できるようにしています。
型:
- 変数 ・・・基本構文2
- 文字列 ・・・基本構文3
- 数値 ・・・基本構文4
演算子:
- 算術演算子 ・・・基本構文5
- 比較演算子 ・・・基本構文6
- 論理演算子 ・・・基本構文7
制御:
- if文 ・・・基本構文8
- for文 ・・・基本構文9
組み込み関数:
- input関数 ・・・基本構文10
- print関数 ・・・基本構文1
基本構文1:print関数
基本構文1はprint関数です。print関数はPythonの組み込み関数で、プログラムで処理した内容などを画面に表示するために使用します。関数は少し高度な内容となりますが、print関数を使用しないとプログラムが何をしているのか利用者には全く分からなくなります。このためprint関数はPythonの中でもっとも重要なコードの一つとなりますので確実に使えるようにしましょう。
基本構文2:変数
基本構文2は変数です。プログラムの役割は入力されたデータを処理して出力することです。このためには様々なデータを変数に代入して処理する必要があります。特に難しい処理ではありませんがいくつかの決まりがありますので例を見ながら覚えていきましょう。
基本構文3:文字列
基本構文3、4では変数に代入するデータには型があることを学習します。
基本構文3は文字列型です。文字列型はテキストデータを扱うためのデータ型です。文字列は一連の文字で構成されシングルクォート(’)またはダブルクォート(”)で囲むことで作成できます。
基本構文4:数値
数値を扱う基本的なデータ型としては整数型(int)と浮動小数点型(float)があります。今回のじゃんけんゲームでは整数型のみを使用していますが、小数点を扱う浮動小数点型もよく利用しますので合わせて覚えておくことが効率的です。
基本構文5:算術演算子
算術演算子は四則演算などの算術的な計算を行うためのシンプルで直感的な演算子です。じゃんけんゲームでは足し算のみを取り扱っていますが、他の算術演算子についてもよく使用するので一緒に学習します。
- 008 変数の掛け算を行う
- 009 変数の引き算を行う
- 010 変数の割り算を行う
- 011 足し算と掛け算の優先度を確認する
- 012 算術演算の優先度を確認する
- 013 定数を定義して算術演算を行う
- 014 変数を割り算した時の商を求める
- 015 変数を割り算した時の余りを求める
- 016 変数のべき乗を行う
基本構文6:比較演算子
比較演算子は、2つの値を比較してその結果を真(True)または偽(False)で返すために使用されます。比較演算子には次のものがあります。
- <= : 以下かどうか
- == : 等しいかどうか
- != : 等しくないかどうか
- > : より大きいかどうか
- < : より小さいかどうか
- >= : 以上かどうか
- <= : 以下かどうか
- 026 if文の条件式>が真のときに処理を行う
- 027 if文の条件式<=が真のときに処理を行う
- 028 if文の条件式!=が真のときに処理を行う
- 029 if文の条件式 真偽値が真のときに処理を行う
基本構文7:論理演算子
論理演算子は、複数の条件を組み合わせて評価するために使います。主要な論理演算子には以下の3つがあります。
- 否定(not): 条件の真偽を反転させます。真を偽に、偽を真にします。
- 論理積(and): すべての条件が真の場合に真を返します。
- 論理和(or): 少なくとも1つの条件が真の場合に真を返します。
基本構文8:if文
if文は、条件が真(True)の場合に特定のコードを実行するための構文です。比較演算子と組み合わせて、条件に基づいた処理を行うことができます。基本構文としてif文は次のように記述されます。
if 条件:
実行するコード
if文の条件がTrueの場合に実行されるコードを書く時にはインデントが必要です。インデントとは、コードの階層構造を示すために使用される空白やタブのことです。Pythonでは、インデントが非常に重要で、インデントされている部分をブロックと呼んで実行するコードの開始と終了を示します。
a = 5
if a > 0:
print("ブロック開始")
print("0以上です。")
print("ブロック終了")
基本構文9:for文
for文はシーケンス(リスト、タプル、文字列など)の各要素に対して繰り返し処理を行うための構文ですが、ここではrange関数と組み合わせて特定の回数だけ繰り返し処理を行う使い方のみを学びます。基本構文は以下のように記述されます。
for 変数 in シーケンス:
実行するコード
for文にて繰り返し実行されるコードを記述するにはインデントが必要です。if文と同様にインデントされている部分をブロックと呼んで実行するコードの開始と終了を示します。
for文にて変数を使用しない場合は_(アンダースコア)を用いることも可能です。
for _ in シーケンス:
print("ブロック開始")
print("処理")
print("ブロック終了")
基本構文10:input関数
エラーが発生すると下記のようにエラーの内容が表示されてプログラムが終了します。何行目に間違いがあったのかが表示されますので元のコードを比較して間違い探しを行なってください。今後も「コードを打ち込む→エラーが出る→間違いを探す→再度実行する」という流れを何百回、何千回と行うことになりますが、諦めずに頑張りましょう。